これまでいろんなセックスを試してきたけれど、その中でも個人的に気持ちよかったのが風呂場でのセックスだ。これからその話をしようと思うが、最初に言っておくと、他人には決しておすすめはしない。
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以前付き合った彼女から、過去のトラブルの話を散々聞かされたことがあるからだ。
石鹸が中に入ってひどい目にあったとか、浴槽でヤったあと中がおかしくなったとか。
俺は医者じゃないからそのあたりの原理はよくわからない。
もちろん、単に彼女と元カレのやり方が雑過ぎた可能性もある。
事実、俺や今付き合っている相手には、トラブルらしいトラブルは起こっていない。
けれど、だからと言って安全とはとても言えなそうだ。少なくともおかしくなる可能性はあるってことだから。それに、セックスを抜きにしたって風呂場って心臓発作とかおこしやすいっていうしな。
まあ、こういうことを最初に書いたのは、俺のせめてもの良心だ。
そういう可能性もあるプレイだってことを念頭に置いて読んでほしい。
風呂場でセックスしようと持ち掛けてきたのは、今のセックス相手からだった。
元々はその場限りのつもりだったのだけれど、意外に気が合って今に至っている。
問題は彼女が人妻で、つまりれっきとした不倫だということだ。
まだ、結婚して数年しかたっていない若妻なのだけれど、俺が引くほどに貪欲な女だ。
「ねえ、お風呂でしたことってある?」
「いや、ないけど?」
「意外とエッチには向いてるのよ?ねえ、どう?」
その日、旦那の留守中に家に上がり込んだ俺に、彼女は細い体をわざとらしくくねらせながらそう言った。
もう定番の仕草だ。ちょっと変わったプレイがしたくなると、彼女はこの仕草をしておねだりしてくるのだ。
そして、今のところ彼女の要求に逆らえたことはない。関係が始まった当時は俺の方が主導権を握っていたのだけれど、こうなってしまうと形無しだ。
この時も、俺は一応昔きいた話―――つまり危ないとか、そういう話だ―――を彼女に伝えてはみた。
けれど、彼女はそんなことは意に介する様子もなかった。
「そんなの気にしなくていいと思うわよ。あたしの経験上」
「そうか?そこまで言うならいいけど、どうなっても知らないぞ」
「大丈夫だって。それにあなただって、興味はあるでしょ?」
「そういわれるとなあ…」
彼女の言う通り、興味はあった。
だってエロいじゃないか、風呂でセックスなんて、考えただけでゾわっとくる。
単に危ないことと思っていたからやらなかっただけで、そんな予備知識がなかったら俺はむしろ率先してコトに及んでいたと思う。
「じゃあさっそくしよ?お湯、すぐ溜まるから」
「気が早いなあ…」
彼女の行動力は目を見張るものがあった。
見習いたいものだ。
もっとも、その行動力の使い道を彼女の旦那が知ったら、卒倒するだろうが。
「はあ…」
俺は気持ちよさと、それにかすかな申し訳なさがないまぜになった気持ちで、ため息をついた。真昼間から、他人の人妻の家の風呂場でなぜか浴槽に浸るというのは、思った以上に変な気分だった。
窓の外が明るいのが、余計に違和感があった。
心地よい気だるさの中で、俺は普段だったら絶対に考えないようなことを考えていた。
彼女の旦那のことだった。
まさか、汗水たらして働いている真っ最中に、自分の家の風呂に間男が漬かってるとは思わないよなあ。
そんなことを考えながら、真正面を改めてみる。
浴槽に入っているのは俺一人じゃあない。この家の主の奥様も、お湯につかりながらこちらをじっと見つめていた。
不倫をしている時点でお分かりだろうが、俺は決して品行方正な人間じゃない。
それでもその日、俺が柄にもなくそんなことを考えてしまったのは、目の前の若妻があまりにも屈託がなかったからだ。
真向かいにいる彼女は、単純にこれからのセックスにワクワクしている様子だった。
俺と向かい合わせで脚を絡ませていた彼女だったけれど、徐々にその距離を詰めてきた。
器用に身体をくねらせ、脚の根元に近づいてきては抱き着いてくる。
いかにも若妻らしい細身の引き締まった身体だけれど、着やせするタイプなのか、胸はかなりのものだ。
その膨らみが俺に、惜しげもなく押し付けられている。
「どうかした?ため息なんてついちゃって」
「はあ…なんつうかな…」
「…ふふ、…こうやってると、みんなそうなるのよね。なんでなのかな」
「…俺以外も?…まあ、みんな似たようなこと考えてるんじゃないの?」
「…夫のこと?」
「まあ、な」
「もういいじゃない…今は忘れよ?せっかくなんだから、いくところまで行きましょうよ」
そういって、彼女は手を身体の下に伸ばした。
俺の肉棒を、優しく手のひらが包み込む。
最近少し勃ちが悪くなってきた感はあるけれど、彼女相手でしかも本日一回目だ。
問題なく俺は勃起した。
「硬い…」
「仕方ないだろ…あんたみたいな人に、こんなことされたら」
「口、上手いわね。でも嬉しいな」
そう言いながらも、彼女はもぞもぞと手と身体を動かしていた。
やがて、亀頭の先が柔らかいものに押し付けられた。
この感触は…
「このまま入れるのか?」
「そうよ?お風呂でエッチするなら、やっぱり浴槽でしょ」
「そういうもんかな」
「まあまあ。絶対あなたも気持ちいいから。…ね?」
一瞬、以前の彼女の言葉が脳裏によみがえったけれど、俺が返事を思いつかないうちに、彼女は既に腰を落としていた。
膣口に飲み込まれる、独特の感触。
俺のち●こは、深々と彼女のま●この中にめり込んだ。
「んっ…ああ…やっぱりいい…ち●ちん入ってる…」
「ぐ、ぐう…」
「どう…あなたも気持ちいいでしょ…?んんっ…!」
湯気にけむった風呂場の中で、彼女が満足そうに笑いかけてきた。
「あ、ああ…」
俺は、それだけしか言えなかった。温かいお湯の中で感じる膣の感触は、確かに格別だった。
快感がそれこそ全身に広がるようだった。
生まれる前、羊水に浸っているときにはこんな感じなんだろうか。そんなことさえ考えた。
俺もスイッチが入ったせいか、もう理性を働かせるのも面倒くさくて、分別くさいことを考えるのはやめた。
「ねえ…もっと、動いてよぉ…」
甘えるような声。俺はそれに逆らえなかった。
身体を突き上げると、ジャブっとお湯が大きく波打った。
「あっ…!き、来たあ…奥、いいっ」
ジャブっ、ジャブリっ。
お湯の波打ち方がどんどん激しくなっていく。
想像していたよりもずっと、お湯の中というのは身体が動かしやすく、勢いもつくようだった。
慣性がかかる分かなり普段とは感覚が違ったけれど、ただ突っ込むことだけを考えるならうってつけだ。
それに、なにより新鮮だった。
セックス自体には不自由していなかったが、行為そのものに新鮮さを感じたのは久しぶりだった。
「あっ、す、すごいっ…!ち●ちん、もっと押し込んで…!」
「ああっ…」
すりガラスの窓を通して差し込む日光を浴びながら、彼女はお湯の中で身をくねらせて悶えた。
ときおり頭をよぎる背徳感も、今となってはいたづらに興奮を高めるだけだった。
俺は何かに憑かれたように夢中で体を持ち上げ、彼女の奥を突き続けた。
あんなに腰を振るのに夢中になったのは、いつぶりだっただろう。
挿入前に彼女がワクワクした顔を浮かべていた理由が、少しわかった気がした。
その彼女は、湯気の向こうで少しだけ舌をだして、とろんとした顔をしていた。
彼女がイく寸前に、いつも見せる表情だった。
ほどなく射精感が沸き上がってきた。
「く…で、出る…っ」
「い、いいよぉ…このまま…」
「いいのか?今日…」
「OKだってばぁ…だから、あたしにどぴゅどぴゅしてえ…!」
引き抜かせる気持ちは、最初からなかったようだった。
不貞の若妻は、浴槽の中で両手両足を絡ませて、俺の身体が離れないようにがっちりと拘束した。
そして、自分から股間を思い切り押し付けてきた。
もっとも、中出しははじめてじゃない。
ピルを飲んでいるという彼女は、逆にゴムを嫌うのが常だったし、中出しの感触そのものが好きなようだった。
だから、仮に振りほどこうとしたところで、彼女はしがみついたままだっただろう。
射精するまで膣から抜かせなかったはずだ。
「ん…ん…も、もう…ぐっ…ぐっ…!?」
「出てるぅ…!精子…中に…あ、ああっ、ああああっ!」
びくりびくりと、彼女は俺の射精のリズムに合わせるかのように、大きく体を震わせた。
そのたびに、ジャブっ、とお湯が大波のように派手に跳ね、飛沫が洗ったばかりの顔や髪を派手に濡らす。
「はあ…ああ…あ、あたしの中…精子でいっぱい…」
「はあ…はあ…」
しばらく余韻を楽しむように腰を何度か押し付けた後、彼女はようやく股間を俺から引き離した。ずぶずぶと、彼女の膣に埋もれていた肉棒が解放される。
小さな泡が、水面に浮かび上がってきた。
それに続いて、白い液体が、彼女の中から出てきて、煙のようにお湯に溶け出していくのが見えた。
それを見ながら、のぼせてしまったのか、興奮のせいだろうか、俺は頭がくらくらしていた。
以来、風呂場でのセックスは定番中の定番だ。
最初に書いたように、俺だって少し怖さを感じることはある。
けれど、彼女は俺とのそれが気に入ったのか、しきりに求めてくるし、俺だって気に入ってしまってはいるのだ。
だから、断れないまま今に至っている。
もっとも、俺も彼女もあまり先のことは考えないタイプだから、ある意味投げやりな部分があるのは事実だ。
何か起こったとしても、それはそれで仕方ないかと思ってしまっているんだから。
だいたい、安全を気にするタイプの人間は、不倫なんて最初からしないだろう。
風呂場のセックスをいまだに続けていながら、最初にお勧めしないと書いたのは、それもある。
俺と彼女の感覚が一般的なものとは、とてもおもえないからだ。
では、そろそろ彼女とのデートの時間なのでこれで。もちろん、場所は彼女の自宅だ。
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